Minolta MC W.Rokkor-SI 24mm F2.8を買う

オールドレンズブームが自分の中で10年ぶりくらいに再来し、勢いに任せて何本か立て続けに購入してしまった。ささいなことがきっかけとなり、現代のレンズにはない柔らかな描写と、逆光時に盛大に発生するフレアやゴーストを楽しんでみたくなったからだ。

コロナ禍という状況もあり、どのレンズもまだ試写の段階にとどまっているのだけど、なかでもタイトルに記したMC W.Rokkor-SI 24mm F2.8のゴーストとフレアが気に入ったので、最初にアップしてみる。1973年に発売されたレンズで、銘板に「SI」の表記があるものが前期型になるらしい。

 

 

使用カメラはFujifilm X-T30。APS-Cサイズのこのカメラに装着すると、得られる画角は24mmじゃなくて36mm相当となる。レンズの中央(いわゆる「おいしい」)部分だけを使っていることになるのだが、撮影した写真を見ると、中心部こそシャープだけど周辺部は絞っても甘さが目立つ。当時の超広角レンズの設計・製造技術に限界があったことを示すものと言えるかもしれない。あるいはカメラとの相性のせいだろうか。何年も前のことだが、フォクトレンダーのCOLOR SKOPAR 21mm F4PというVMマウントのレンズをSony NEX 6に付けて撮っていたことがあった。とにかく軽量かつコンパクトで写りもそこそこ良く、スナップにはうってつけのコンボだったのだが、NEX 6から買い替えたFujifilm X-T1にこのレンズを付けたところ、すっかりボンヤリした描写に変わってしまい、「だめだ使えねー」とあきらめて手放してしまったという経緯がある。このRokkor 24mmはどうなのか。Sonyのミラーレスに付ければ甘さは改善されるのだろうか。興味はなくもないが、もともと遠景などを隅々までシャープに写すために買い求めたわけではない。そういう役割は最新レンズが担ってくれる。むしろそんな甘さこそオールドレンズならではの「味」として捉えるべきだろう。

冒頭に書いたように、このレンズの最大の特徴は逆光時に出現する独特なフレアとゴーストにある。カメラを少し左右に振っただけでいきなり盛大に現れたり形を変えたりするところが面白い。晴れた夕暮れ時に持ち出すのが楽しみになるレンズだ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

トップに戻る
テキストのコピーはできません。